8月23日、24日の2日間に渡る豪雨によって大量の汚水が海へと流れ出し、ワイキキビーチ、アラモアナビーチなどに遊泳禁止の措置がなされたハワイ、オアフ島。
先の2つのビーチでは、26日に禁止措置が解除されたものの、東海岸のサンディビーチなど、遊泳禁止の措置が遅れて出されているビーチもあります。
なぜ汚水が海へと流出してしまうのか
日本でもゲリラ豪雨のような局所的な大雨によって道路に水が溢れ出すことは、ニュースで盛んに報じられることによってよく見られるようになりましたが、汚水が大量に溢れ出すなんてことは、国内ではなかなか考えにくいですよね。
ではなぜ、ハワイでは10万リットルもの汚水が海に流れ込んでしまったのか。ここではそのお話をしたいと思います。
昨年、オアフ島に接近した台風のお話をした際にも触れましたが、ハワイでは大量に雨が降ると、下水処理機能がパンクします。この機能がパンクすると、下水が溢れ出すという通常日本では考えにくいようなことが普通に起こってしまうのです。
今回は、アラモアナセンター近くで下水が流れ出しました。下水が流れ出すと、すでに処理しきれないで溜まっている雨水とともに建物などを浸水させてしまう可能性がありますよね。
ニュースの報道から状況を鑑みると、建物に汚水が浸水してくるわけです。そんなの、住んでいる人にとってはたまったもんじゃないですよね。
この浸水を免れるために、誰かが禁止されているはずのマンホールの蓋を開けるという行為を働いてしまったようなのです。この行為が、海へ大量に汚水を流出させてしまった原因とされています。
おそらく、街の中に滞留できたはずであろう汚水が、海へと流れ出る最悪?の結果を招いてしまったようなのです。
現地の人に聞いたところ、これまでにも汚水が流れ出したことは何度か起こっているそうです。
数年前に発生した汚水流出による事故
数年前(2012年ごろ)の春には、アラワイ運河に汚水が流れ出し、運河へ落ちてしまった男性が、怪我をしていた部分から感染症を起こしてしまい、亡くなってしまったということも起きたのだとか。
今回も遊泳禁止されているにもかかわらず、静止を無視して海に入った人が何人もいたそうですが、この話を聞くと、絶対やめたほうが良さそうです。
しかしこの問題、前からずっと問題視されていると思うのですが、具体的に解決へと動いているのか疑問です。カカアコ地区を中心に大型のコンドミニアムが乱立するなか、下水の量はさらに大きく増えるはず。環境、衛生面はもちろんのこと、地元住民や遊泳禁止の時期にぶち当たってしまった観光客のことも考えて、早急に解決策を出し、行動へと移してほしいものですね。
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